三度VIPで創作

元スレ 【カオスな】新ジャンル♪スクール【シュール】
http://ex16.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1154690966/l50


75 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:40:54.66 id:aXfywSws0
日和「♪〜♪〜」テクテク
変ク「ご機嫌だな」
日和「はれ」
 いい天気だから機嫌がいい、か。
 彼女らしい、と思うのと同時に、彼女のその純真さが鼻についた。
 汚してやりたい。
 それも、彼女が望む形で。
 強引に無理やり恥辱にまみれさすのでなく、自ら求めるように。
 そんな、変態にしてやりたくなった。
日和「あっ、ゆうやー」
 行ってしまった。
 まったく残念だ。




77 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:41:11.76 id:aXfywSws0
荘厳「あら、変クーさま、どうしたのですか? こんな道の真ん中で」
変ク「自分の傲慢さに悩むのと同時に、熱せられたコンクリートで背中を責めている」
荘厳「それは、いわゆる、ひ、ひとりエッエッチというものなのですか?」
 彼女が言うと、誰でもしている行為が非日常を喚起させる。
 だからといって、私は声を荒げない、クールだから。
変ク「まあその一種だ」
荘厳「わ、わたくし、そんなことしたことないのです、この方法は一般的なんですか?」
変ク「一般的か、君には無理なことだ、追い求めない方がいい」
荘厳「失礼ですわね」
 なんだか、裁判で有罪を食らったような衝撃を受ける。
変ク「なあに、私たちはそう出来ているんだ、とは言っても、諦めるのは傲慢だ
   適度にがんばりたまえ、自分だけでね」




79 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:41:35.71 id:aXfywSws0

  • 謎の空間-

名無し「ここ最近、自分がジャンルで括られた概念、だと気づいているキャラがいるそうです」
黒幕「自我を持ち始めたと?」
名無し「ええ、一人称で語りつつも、新ジャンルとしてのキャラ性も維持しています」
黒幕「なるほど、上田や日和のような純粋なキャラクターまでは昇華しきれていないのか」
名無し「どうしますか?」
黒幕「消せ、それはもうすでにジャンルではない、キャラクターだ」
名無し「……了解しました」



80 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:41:55.22 id:aXfywSws0
 まったく、この世界は何なんだ。
 私がクールとしての地位を得ているからかどうかはわからないが、ここ最近”私”を強く意識してしまう。
 それ以来、周りの子たちが自我を持っていない、という感覚が私の中を占め始める。
 というより、それ以来の私は私だったのだろうか?
 くだらない、古典的議論だ。
 ただ、こうして自分の中で自問自答できているのは、この学校に何人いるのだろう。
日和「……」テクテクテク
変ク「おい」
日和「なに?」
変ク「自分を感じているか?」
日和「……」
 何を聞いているんだ。これじゃあ、クールというよりシュールだ。
日和「わかんない、ばいばい」テクテクテク
 ……まったくだ。感じている奴にしてみれば、そんなものはあって当然だし。
 感じていない奴にしてみれば、わからない。
 無駄な質問だ。



81 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:42:17.49 id:aXfywSws0
 変態としての自分、クールとしての自分。
 それだけの私は、自動羊肉だ。
 人ではなく、変態でクールな自動羊肉。
 今も変態でクールかもしれないが、私は人でありたいと思っている。
 思うだけだけで、何も証拠もないのだけれど。
 今、変態でなくなったり、クールじゃなくなったりしたら、私はどうなるんだろう。
 よりいっそう、人に近づけるのだろうか。
 ……そんなことで変わるわけがない。
 かつての私は、自動的だった。
 日和と違い、自発的な行動は全て男へのリアクションに起因していた。
 彼女は確かに自分を持っているように感じる。
日和「……」ツンツン
変ク「噂をすれば、だな
   どうした? 恥辱にまみれ、性のことだけを考える自動羊肉になりたくないか?」
日和「……」フリフリ
 もうれつに横に振っている。
変ク「ケツか?」
日和「あたま」



82 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:42:45.01 id:aXfywSws0
荘厳「あら、変クーさま、最近よく会いますね」
変ク「ああ、そうだな」
荘厳「ふふふ、運命かもしれませんね」
 言ってることは大したことないのに、宇宙的な巡り合わせを感じてしまう。
変ク「ああ、そうかもしれないな」
荘厳「あらやだ、冗談だったんですよ」
 渡辺さんが弁当を忘れたと言いながら弁当を食べていたときぐらい、笑えた。


 荘厳を目の前にすると、なぜだか私はまた昔の自動羊肉に戻ってしまう。
 ……それが彼女の属性なのだろうか。
名無し「ふぅ、やっと見つけた」
変ク「誰だ?」
名無し「名も無き観覧者です。あなたは見ていて見苦しい、死んでください」
 まったく、もってあっけない。



83 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:43:17.91 id:aXfywSws0
 荘厳と接してわかったことがある。
 私たち属性を有する概念は、自動羊肉で、人ではない。
 だけれども、それは”相手”と対する時の話だ。
 つまり、さっき私を殺した、名無しと呼ばれる観覧者の存在が、そうさせているのだ。
 私たちは概念を自動的に発信するだけの羊肉である。
 そう思っていたが、そうじゃない。
 荘厳が人である男や日和を問わずに、自動羊肉にしてしまうように、私たちは誰かの影響で、人と羊肉との間を行ききするんだ。
 私たちは、常に誰かに見られている。
 だから、一人の時ですら、概念に縛られている。
 そう、私たちを羊肉にたらしめていたのは、男だけじゃなく、名も無き観覧者たちだったんだ。


84 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/08/04(金) 22:43:38.84 id:aXfywSws0
男「よう、お別れなんだってな」
変ク「ええ、急に転校が決まってね」
男「さびしくなるな」
変ク「そうね」
男「最後に、最後だし、お前のお願いを何でも聞いてやるよ
  死姦とか四肢切断はなしだぜ、傷つかない範囲でな」
変ク「ほんとにいいの?」
男「ああ、時間がないから三日三晩イキ続けとかも無理だけな
  できることなら、フィストでもそれこそスカルでもいいぞ」
変ク「……」
男「なんだよ、いつもならもっと積極的にエロいこと言ってくるくせに
  最後なんだから、もっとお前らしくだな」
変ク「握手」
男「え?」
変ク「握手、駄目なの?」
男「それは、手と手を握り合うそれ、だよな」
変ク「ええ、それ以外の何があるの?」
男「……いいのか?」
変ク「ええ」
 こうした所で、私は名も無き観覧者の目から逃げれるわけでも
 変態クールでなくなれるわけでもない。
 私はいつまでも、変態でクールなだけの自動羊肉なんだ。
 それでも、私は
男「それなら、喜んで」
 彼の手を握る。
 それは間違いなく、人のもので、精肉された羊のものじゃなかった。
 願わくば、彼もそう思ってくれますように。
変ク「さようなら」






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続編を読んだ人は、記憶から消すように。
浦島花子といい、続編を書くと僕はぼしゃる癖があります。
未来にキスをのパクりか」と思う人は、そこが浅いです。
メルティブラッドのパクりです。
大切な所なので間違えないでください。
未来にキスをではなく、メルブラのパクりです。
間接的にスパイラルもパクってますが、それは副産物です。
メルブラのパクりです。



というわけで、遠まわしに奈須を賛美しつつ
次回から普通の小説でも書こうかな。