2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

空を飛ぶための三つの動機:汀こるもの

ギャルゲ、エロゲ方面に詳しい人なら、空を飛ぶ、三つの方法との比較をしたくなるタイトルの長編ミステリ。*1 作中でも言及している通り、アンチミステリの趣が強いが、純粋にホワットダニットに切り掛かったミステリとして読んでも十分面白かった。 動機や…

れんげ野原のまんなかで:森谷明子

日常の謎系のミステリ短編集。日常の謎らしい、ほんわかと暖かい雰囲気の作品がそろっている。 特に気持ちが引かれたのは、四編目の「二月尽−名残の雪」。ミステリの謎解き自体は、短編ということもありコジンマリとまとまっていて、特別優れているわけでも…

春から夏、やがて冬:歌野晶午

パズラーから小説まで幅広いジャンルをカバーする歌野晶午の長編小説。 歌野晶午といえば、今や密室ゲームシリーズや葉桜などの、最後の一撃、サプライズの印象がすごく強い。帯や紹介文でも、それを意識させていたため、どんでん返しのテンプレートを最初か…

ミステリ読みではない人間をミステリ読みに洗脳する15選

ミステリ読みとそうでない人間の違いは何か? それは「ミステリ的にどうよ?」という価値観で動けるか、にあると思う。 例文を出すと「今、BoostOnって会社が出してるたんていぶってゲーム、ミステリ的にどうよ?」とか 「今の西尾維新のあり方って、ミステ…

闇の喇叭:有栖川有栖 二点(五点満点)

有栖川有栖の新シリーズ第一作となる、現在とは有り様が違う日本を描く長編社会派?ミステリ。トリック自体は、ベタな物理トリックで評価がしずらい上、もう一つの人物誤認のトリックに関しても今ひとつ面白みがない。 なので、本格の文脈よりも社会派の文脈…

街の灯:北村薫

昭和初期のおひいさまたちを描く、日常の謎系短編ミステリ集。読者放り投げの暗号ミステリが痛烈な「銀座八丁」がダントツでベスト。 ここまで、読者のしったこっちゃないことを、丁寧にかつ正確に書かれたら、知らないこちらの無知をあやまりたくなるぐらい…

鷺と雪:北村薫

昭和初期の動乱の時代を描いた日常の謎系短編集。前巻にあたる、玻璃の天以上に、小説としての趣が強く、直木賞受賞もなるほどと頷ける。 それだけに、サプライズとなる大落ちが本格としては、アンフェアなのが惜しい。*1 あくまでミステリ作家であり、かつ…

生存報告

投稿…ども…俺みたいな社会人二年目で昼間からブログ更新してる腐れ野郎、他に、いますかっていねーか、はは 今日の医者の会話 あの薬よくきく とか あの症状きつい とか ま、それが病人ですわな かたや俺はブログの墓場で過去ログを見て、呟くんすわ Juicy! …