つくとりレビュー

ある程度エロゲに関してアンテナを広げてる人なら
この作品をプレイしていく内に、おおよその展開と叙述に気づけると思う。
(ミステリ好きならなおさら)


もちろん、その点がこの作品の評価を下げる物にはなっていない
ということには、最後までプレイしてみることでしか証明できないのだけれどね。


ミステリの歴史は、模倣の歴史のようなもので
「いかにパーツを組み合わせて、目新しく見せるか」
という点に着目されるのに対して
エロゲの歴史は、常に新しいものを求めている。
(エロゲとミステリは定義の幅が違うため、それは当然である。
 この場合は、泣きゲ(古い)と定義すべきかもしれない)


にも関わらず、あえてこのような
「既存パーツの組み合わせ」に重視した作品が、ある程度の評価を得ていることに
エロゲ界隈がある程度成熟した印象を受けてしまう。


ああ、なんだかボクの好きなゲームが「古典」として扱われる日もそう遠くない。


こんなことを考えてしまう、いろんな意味で新しくて
いろんな意味で古臭い作品でした。


(こまかな設定やガジェットに関しては触れるのが億劫だなあ)