2007-10-18 谺健二:未明の悪夢 五点(五点満点) 四行ミステリ感想 社会派であり、ミステリであり、本格であり、小説である。 震災という側面から神戸という都市に切り込んでおり、それがミステリのトリックとも関連付けられており完成度が高い。 だが、ハウダニットとは関連付けられているのに、ホワイダニットと関連付けられていないのは、意図したものなのだろうか? もちろん、個人的な復讐と震災が関係ないからこそ「わずか数人の死にこだわる意味があるのだ。」という文章に意味が出てくるのだけれど、少し違和感を覚えた。