横山秀夫:影踏み 四点(五点満点)

特異な独自設定を元にしておきながら、オーソドックスな小説的魅力を抱えた青春小説。
2ハートイン1ボディーという、独特な設定をとっておきながら、徹底的に地味な展開を見せる。
犯罪小説としての知識披露の面があまり意味がないかもしれないが、その点も独特な青春小説の味として面白い。
警察という狭い村社会ばかりを描いていた作家が、個人の心の中という極限までに狭い社会?に弟という個人を会えて独自設定まで使って入れているのが面白い。