パラレルワールド・ラブストーリー:東野圭吾

ミステリよりは大きく小説に寄った長編小説。
記憶、バーチャルリアリティという切り口だと、どうしてもクラインの壷が浮かんでしまうが、それとは全く違った切り方だった。
現在と過去が交互に書かれるスタイルは絶対に叙述トリックだ! と構えていたのだけど拍子抜け、さすがにそれは無理のある推測だったかな。
ミステリ要素は非常に薄いのだけど、ある意味21世紀本格と言えなくもないのかなあ、95年の作品だけど。