サークル:北島行徳

ミステリ風に描かれる普通の長編小説。
精神病という社会的テーマと、罪の背負い方を青春小説風に描く、二つの視点が交互に描かれ、最後には収束していく。
青春小説パートは、作者お得意「引きこもり少年」の成長が地に足がついて描かれていて先が気になる内容だった。
反対に、精神病パートの方はイマビキ草よりは面白いものの、”ミステリ風”であり、ガッツリしたミステリでないだけに少し拍子抜けしてしまった。