追憶のかけら:貫井徳郎

サスペンス仕立てに物語が一転二転と展開していく長編ミステリ。
作中作である自殺した作家の手記の出来が非常にすばらしく、サスペンス部分以上にそちらが面白かった。
相変わらずミステリとしてはサプライズに寄り過ぎていてあまり楽しめないが、それを補って余るほどの小説としての魅力に大満足。
思わず申し訳なくなって作者をネタにしたネタ文章*1を削除するぐらい、楽しめた小説だった。

*1:三時間ぐらいの間「ボクが勝手に考えたミステリ作家の性生活」という文章がアップロードされていました。