よくわかる現代魔法 2 ガーベージコレクター:桜坂洋

ミステリ、ではなくてライトノベルのシリーズ第二長編。最近、創元のアンソロジーに名前を見かけるなど、ミステリ畑にも進出してきそうなので、読んだ。*1キャラクタ小説らしく、きっちりキャラクタの魅力は伝わってきた。特に二巻の主人公である美鎖は、ボイスアクターへの信者補正を抜きにしても魅力的。
小説としてみると、何だか今一つ理解ができなかった。結局、ガーページコレクターとスクリーンセイバーのカテキョの名前が同じなのには、どんな小説的意味があったのだろう。
こういう、小説的な意味や、キャラクタ的な意味を隠して「わかる人にだけわかればいい」みたいな小説があるのが、ラノベや純文学や現代文学、ホラーを読まない理由。そういう作者が明示していない事実を、妄想で補って評価するのはどうも納得がいかない。
もちろん、余韻を残すために、あえて結末を描かない。みたいなのは、納得がいくけど、この小説みたいにただ単に読者に投げつけるだけじゃあなあ。やっぱり、ボクはミステリが好きなんだ。そう感じていた*2

*1:第一長編は、ラジオ放送中に読んでた

*2:このオチよく使うけど、マイフェイバリットアニメ海がきこえるのオーラスの台詞です。