2010-05-25 温かな手:石持浅海 四行ミステリ感想 奇妙な正物が探偵役を勤める短編連作集。 この奇妙な生物の設定はミステリよりも小説としていかされている。 SFパズラーなノリは一切無いため拍子抜け。セリヌンティウスやBGあるいは、みたいな前提条件を利用したミステリだと思っていたから。 ベストは子豚を連れて。ミステリの大きな魅力である論理のアクロバティックを存分に楽しめる。ただ小説としての押しの弱さや、ミステリとしても軽いものが多いため、満足度は低め。