先生と僕:坂木司

日常の謎を扱った短編ミステリ集。
もはや、狙っているとしか思えない、全編に漂うやおい臭。同作者の引きこもり探偵シリーズにも勝るとも劣らない、完璧なまでのBL妄想を繰り広げてしまう作品集だった。
キャラクタで萌えさせられ、カップリングでハァハァさせられた、珠玉の短編集。相手が中学生だから犯罪だから、キス以上のことができないよお、と悩む主人公を妄想するだけで、ご飯三杯はいけますね。
ミステリとしての出来とか、本格度数とか、そういう細かいことを蹴散らして、ただただキャラクタに萌えれる面白い短編集でした。たまにはこういうのもアリですね。

あと、作中で登場した

「一応少女マンガなんだけど、その実すっごくよく出来たミステリなんだ。しかも人が死ぬシーンとかない(以下略)」

という台詞の、少女マンガが何かわかる人はコメントください。