2009-10-05 彼女が死んだ夜:西澤保彦 四行ミステリ感想 タック&タカチシリーズの第一長編にして、時期系列的にも最初の物語。 キャラクタ達の思惑がタックやタカチたちの「見てきたような嘘」の中で二転三転していき、最終的に驚きに落ち着く構成は、シリーズ第一作から変わっていない。 このシリーズの魅力、ひいては本格ミステリの魅力というのは、議論によって論理の枝葉を切り落としていく作業なんじゃないか? と思わせるほど、今作は様々な可能性を議論しているわけではなく、そのような方向性は次の麦酒の家の冒険を待たないといけない。