ひとがた流し:北村薫

三人の女性と彼女たちを取り巻く娘や旦那さんたちを描く一般小説。ミステリの趣はこれっぽっちもなく、ドストレートの小説だった。
どんな事情があっても、離婚して幼い子供と二人で暮らすことを選んだこと自体に嫌悪感を抱いてしまい。その後に続く展開や心情に対して何も思うことが出来なかった。
小説の筋としてはベタながら、確かに悲しいお話だし、思うところはあるのだけれど、キャラクタの設定が気になってしょうがなかった。
夜のピクニックといい、ガチガチの小説に対してはキャラクタに感情移入したくなる性分なんだなあ。と、本読み初めて十ウン年目で気づいた。