せせらぎの迷宮:青井夏海

短編連作のような長編日常物ミステリ。
現在と過去が交互に織り込まれている形式にあまり意味はなく、ただ単に過去を回想しているだけなのが残念。何か構成に意味があるようなトリックかと身構えていた。
ラストで明かされるイジメへの復讐と、それを受ける一人称キャラは一人称らしさが存分に出ていて面白かった。
ミステリとはあまりに弱すぎるトリックと事実で、もう少し捻りが欲しかったが、小説としては大満足。