終末のフール:伊坂幸太郎

ミステリではなくまっとうな短編連作小説。ベストはドミノ倒しな伏線回収が面白かった演劇のオール。
人類が終末を迎えるというテーマの日常物は幾つか類例があるが、個人的には終末の過ごし方をオススメしておきたい。あっそうえば蠅声の王2を結局崩せないまま、明日からは社会人だなあ。
エロギャルゲのライターさんは、「キャラ萌え」という後ろめたさがあるからこそ、しっかりとテーマを書いたり、結論を出したりするライターさんが多い気がする。逆に小説家、特に多作な人は「文学」という建前があるからこそ、ほのめかしであったり、考えを読者にゆだねてもいい、みたいな傾向がある気がする。
それが良いとか悪いとかじゃなくて、ミステリ読みとしては、ハッキリシッカリ作品の結論を出して欲しいと願いますね。あっこの本に関する感想は得にありません。明日から社会人として頑張ろうと思いました。